昨日から酸素が外された。

もしかしたら退院してからも、家で酸素の吸入はしなくて
すむかもしれない。

問題はトイレ。
オシッコは管を付けてたので、トイレに行かなくても済むように
なったが、ウンチはトイレに行くといってきかない。

看護士は人手の足りない夜は、簡易トイレでして欲しいというが
嫌だといって聞かない。

二人掛りで、トイレに連れて行くも、結局出ない事が多い。

今日の夜も、トイレに行きたいというが看護士が「トイレは
故障して今、使えないんです」と言った。

暫く考えていたが「トイレ持ってきて」と言うので持ってきて
もらった。

夫のイメージは前の人が使ったままになっているのではないか
と言う理由で拒んでいたのだ。

「そんなことは絶対無いよ。使ったら綺麗に洗って戻すんだから」
そのうち「お前が帰る前にやっとくかな」と言い出した。

「じゃ、私も練習のつもりで抱えるから、掴まって」と言うと
「看護士を呼ぶ」という。
看護士に抱えられて簡易トイレにすわり、頑張っていたが
「出ん！」

こんな調子で退院してやっていけるんだろうか。

病院にはいろんな人が入院している。

夫の隣のベッドの人はいつも「お〜い、お〜い」と大声で呼んでいる。

看護士も慣れたもので、適当にあしらっているが、なんか憎めない。

「お〜い。お〜い。」
何度呼んでも応答がないと、「お〜い、ご飯まだ？」
「お〜い、腰が痛いよう」

となりの部屋にもお〜いおじさんがいる。
二人で張り合って言っているのではと思う時も有る位。

聞くと家族の人はあまり顔を出さないという。
寂しいから、構って欲しくてお〜いと呼ぶらしい。

大声でしょっちゅうお〜いなどと言われていたら、私などは
眠れないと思うが、幸い夫は耳が遠いので助かっている。

今日も相変わらず「お〜い、お〜い」と大声で呼んでいる。

なんとつられて夫までもが小さな声で「お〜い。お〜い」と
言っているではないか。

笑っちゃいけないと思ったが、笑いがこみ上げて来た。

まさか私の居ないとき、お〜い、お〜いって言ってないよね。

今日は朝から食欲が無いようだ。

熱も少しあると言う。

私が行っても、寝てばかり。
何か言いたそうなそぶりはするが、言葉か出ない。

昼食も要らないといって食べない。
せめて薬でもと飲ませようとしたが、口を空けない。
無理やり口に入れてのませた。

私に、面倒見てもらうのが嫌なのか。

トイレには看護士がつれて行くが、私もついていく。
看護士は座らせると「終わったらブザーで知らせてください」
といって出て行く。

「終わったの？」と聞こうものなら「終わった?終わった？
と聞くな」と文句を言う。

終わると、シャワーで流し拭いてから、ブザーを押す。

「お前ひとりじゃ、大変だわ」
ポツリと一言。

どんなに身体がきつくても看護士に「ベッドでしたら？」
と言われても頑としてトイレに行くと言う。

抱えられて立つのも危ういのに。

それでも夕食は少し食べてくれた。

薬は嫌がったが、なだめすかして飲ませた。

今日は、夫が退院したあとどのように過ごしたら
いいのか話し合った。

私としては、家で面倒を見たいのだが、現実は厳しい。
ホスピスというのも、最後を通告されたようで辛い。

家で過ごすなら、トイレや入浴をどうするか？
介護用のベッドや、ポータブルトイレも必要だ。
病院内ではトイレに行くのも看護士が二人係で連れて行く。
私一人でできるだろうか？

夫に「退院しても良いと言われたけど、家に帰りたい？」
ときいてみた。
「家に帰るのは心配だ、できれば病院にいたい」

夫にしてみれば、今の病院で最後を迎えたいのだろう。
誇りを持って、45年も働いた会社の記念病院だからだ。

できれば主治医に最後まで面倒見て貰いたいと思っている
と思う。

夫の希望に添ってあげたい。

夫は耳が聞こえにくいので、もう随分前から会話らしい会話は
出来ない。

大声で話せば、夫を責めているように感じるらしいのだ。
ろれつも廻らないので、思うように話せない。

病院で、左手をさすってくれと言う。
左手が冷たくて仕方ないというのだ。

看護士に、カイロをくれと言う。
「もう、夏だから無いよ」
困った顔の看護士に「明日、家にあるのもって来るから」

外は36℃とうだるような厚さなのに、夫は寒いといって
タオルケット2枚と蒲団を掛けて寝ている。

退院したら、私が頑張るしかないが、やっていけるか不安。
でもやるしか無いだろう。

夫の眠った顔を見ていると、かわいそうで仕方ない。
今まで一生懸命、家族の為に頑張ってきたのに。

長男が夫の主治医と面談した。

私が聞けなかった事を聞いてきた。

今までの抗がん剤の効果が見られなくなったので中止。
今は体力が落ちているので、体力の回復をはかり、抗がん剤は
体力が回復するまでしない。

もしくは、もう抗がん剤は使わない。
退院したら自宅で療養するか、ホスピスに入るか。

いずれにしても、緩和ケアに変えたほうが良いという。

予後は三ヶ月、長くて今年一杯。

今は肺の中に癌があるので、痛みは無いが外に出来たら
痛みが出てくるらしい。

病院の夫は今までの夫とは別人のようだ。
トイレも家に居る時は私と二人で何とかいけたのに、今は看護士
が二人掛かりで連れて行く。

私に対しては相変わらず、偉そうな口をきく。
言える内は大丈夫か。

初めから命の期限は突きつけられていたのに、今回は夫の様子からも
ズシリと重く感じる。

夫には言えない。
もう、会話もままにならない。

このままでいいのか、何も知らないでいいのか。

一人になると、ただ涙がでて仕方ない。

夫が入院した時は、いつもお昼と夕飯を一緒に食べる為
病院に行くことにしている。

今日も午前中は11時ごろに病院に行き一緒にご飯を食べた。
以前と違って、自分で出来るのはご飯を食べる事位になってしまった。

ご飯が終わると、歯を洗い薬を飲ませる。
トイレに行きたいというので看護士を呼ぶ。
看護士が二人掛かりで車椅子に乗せ、トイレに連れて行く。

便座に座らせると「終わったら、ブザーで呼んでください」
と行ってしまう。

最近は大と小が一緒に出ることが多いので、様子を見て拭か
なければならない。

1時半に「また夕方来るから」といって一旦家に帰る。

5時半少し前に病院に行くと夫がベッドから落ちていた。
「どうしたの?落ちたの？」
「来るのが遅い！」と怒る。
「5時半に来るって言ったよ」

急いで看護士を呼ぶ。
「ベッドから落ちてるんです」
慌てて飛んできた。

夫の話だと、ベッドのリモコンを取ろうとして、お尻から
落ちたらしい。
「どこも打ってないですか？」
「痛い所無いですか？」

当直の先生も来た。

とうとう、夫が動き出したら、ナースステーションに通じるような
センサーをつけられてしまった。

トイレも「今日は、落ちたばかりで身体もきついので、ベッドで
してくださいね」

大人用の紙おむつの用意も促され、買ってきた。

大事にしてくれるのは有り難いけど、今のままだと寝たきりに
なりはしないかと心配になる。

退院してから、私一人でやっていけるのだろうか。
サポートについても考えてくれるとは言っているが・・・

夫の今回の体調の悪さの1つに、娘の引越しも
影響していないだろうか？

毎日のように「今日は来ないのか？」と私に聞く。
「シノちゃんが幼稚園に入ったから、平日には来られないよ」
「そっか」

今日、長男が仕事の帰りに病院に寄った。
帰るときに「ちょっと、話が・・・」と私を呼んだ。

「多分年明けからヨーロッパに転勤になる。」
「内示が出たの？」
「まだだけど、打診された。多分確実」
「何処？」
「ベルギー」
「おとんが元気なら喜んでいくのにね」
「お袋、大丈夫？行ってもいい？」
「仕事だもん、行かなくちゃ」
「ジュンも居なくなるよ」
「しょうがないよ」

どうしよう。
どうしよう。
涙が勝手に出てくる。

夫にはいつ話そうか。
私もしっかりせねば。

今日は内科の診察日。

11時40分の予約だが、その1時間前に病院に行き血液と
レントゲンの検査を受ける。

診察までの時間はいつもベッドで休ませて貰っているので
今回もお願いする。

ベッドに寝たら直ぐ看護士が来て、酸素と血圧を測る。
酸素の値が低いとかで直ぐに酸素を吸入する処置がとられた。

血圧も107〜77と低い。

先生がベッドまで来られて、血液検査の結果、腫瘍マーカーの
値が上がっているといわれた。
胸に水が溜まっていて、その量が増え、肺を圧迫して酸素の
供給がうまく出来ず、身体の中の酸素の値が下がりからだが
きついのだそうだ。

まずは入院して体力の回復を計ることになった。

今まで飲んでいた、抗がん剤は効力が落ちてきたので中止。
今後、酸素が必要な生活になるだろうと言われた。

先生に呼ばれて話を聞く。

今後、容態が急変することもあり得るのでその時の事を聞かれた。
「夫とも話し合って、機械を沢山つけての延命は止めてください」
「心臓マッサージはどうしますか？」
「主人が苦しま無いようにお願いします」
「判りました」
意外と冷静だった。
・・・この人がそんなに簡単に逝くわけない・・・

今日からベッドで、点滴と酸素の吸入が始まった。
早く体力が回復するといいのだが・・・。

本人は何で入院なのと納得がいかないようだ。

夫の体調が悪い。

ただでさえ少ない食欲が更に減ってきた。
微熱も37℃〜37．5℃ある。

そのせいか歩くのが困難になってきた。
一番困るのはトイレだ。

ドアの前までは何とか連れて行くが、ドアから中に足が進まない。
向きを変えるのも大変。
座らせるのも一苦労。

時には座り込まれてしまう。
そうなると起こすのはもっと大変だ。
私が力の限り持ち上げても上がらない。

クソっとばかり引っ張り上げて何とか起こしたが、毎回の
事となると私の腰もおかしくなりそうだ。

食事のテーブルに座らせるのも大変。
左手が使えないから、テーブルに手を置いても直ぐに外れて
カクッとなり、その弾みで前のめりに倒れてしまう。

トイレに行って帰ってくるまでに相当体力を消耗するので
なるべく行かないように、「夜飲むお酒は止めたら？」
と止めてもらった。
眠れないかと心配したが、よく眠っている。

トイレにいけなくなることも考えなくてはいけない時期
が来ているのかも。

娘が今日は我が家にお泊りすると言うので、「午後カラオケに
行こうか？」と話がまとまる。

予約をすると1時半〜4時までの予約が取れた。
週末なのにラッキー！

夫に「カラオケに行くよ」と言うと「山本リンダをおかんが
歌ってくれたら、行ってもいいよ。いいよ行っておいで」

そりゃ、歌えと言うなら歌うけど・・・

今の夫にカラオケの2時間半はきついかも。
冷房の部屋にも耐えられないだろう。

夫の言葉に甘えて出かける。

何年ぶりのカラオケだろう。

歌チャンネルで覚えたはずも、いざ歌うとなかなか思うように
歌えない。
第一、声が出ない。

「津軽恋歌」サビの部分で声が出ない。
音程を下げても苦しい。
「酒と薔薇」リズミカルで歌いやすいが、高音は辛い。
「置き手紙」ラクチンと思っていたが難しい。
私の音域が一番合っているのは真木ことみの「花ふたつ」

あさみちゆきの「朝顔」もまぁまぁかな？

娘は難しい歌ばかり歌うので、私にはチンプンカンプン。

3歳の孫も「子供の歌、歌う」
童謡から歌えそうなの入れる。
恥ずかしそうに小さな声で「まいごのまいごのこねこちゃん・・・」

久しぶりのカラオケで気分もリフレッシュ。

ストレスが溜まっているという娘も少しはストレスが消えたかな。

声も出していないと出ないものだ。

夫が相変わらず寒い寒いという。

私は暑くてたまらないのに。
部屋の窓を開けていると「寒いから閉めてくれ」

車に乗ればエアコンを切られる。

「私、暑いんだよ。朦朧として事故でも起こしたら困るよ」
といっても夫には聞こえない。

風の向きを全部運転席側に向けて、夫には風が行かないように
して乗る。

店だって、これからはエアコンが効いて涼しいが、夫には
寒すぎるから、いけなくなるかもしれない。

問題は夜だ。

私は暑いと寝られないのでエアコンは必需品。
でも夫はそんな部屋では凍えるというだろう。

昨年はそうでもなかったのに、今年は暑くなるにつれて
寒いと言うようになってきた。

夫から見れば私の方がおかしいと思っているようだ。

困ったなぁ。どうしたらいいのだろう。

絵本作家の「いもとようこ」のHPにサイン入りの絵本を
毎月10名にプレゼントというコーナーがあったので
ダメ元でいいかと応募したのが、6月の下旬。

今日宅急便が届き、絵本が送られてきた。

「うっそ〜！当たっちゃったんだ〜！」

抽選、くじ引きなんて当たったためしがないので、信じられない
気分だが、ブタコさんへとサインもある。

いもとようこの絵は昔から好きで、絵本やカレンダーなど
よく買っている。

優しくて、暖かな絵がいい。
童謡の絵本は孫と一緒によく歌う。
案外覚えているもので、すらすらと歌がでてくる。

なんか嬉しくて鼻歌でも歌いたい気分。

最近また気分が落ち込んできているので、これを機に
テンション上げたいなぁ。

昨日は夫を連れて壊れた椅子の補充の為に、家具店に行った。

やはり新しいものを見ると考えてしまう。

種類も色々で、価格もいろいろ。

テーブルも10年以上使っているけど、どこも壊れていないし
充分使えるので、椅子だけ替えるつもり。

いいなぁと思う椅子があったけれど、見るだけにして
「考えさせてください」と帰ってきた。

今日は別の店に行ってみる。
とても感じのいい応対の店で、親切にあれこれ説明をしてくれた。

いろいろ、見せてくれた中でとても気に入った椅子があった。

座る部分にモスグリーンのレザーが使われている。

お値段がかなり高め。
考えてしまうところだ。

やはり「考えさせて」と店を出たが「今日はセールですから」と
お土産を渡された。
「何にも買っていないのにいいんですか？」

帰ってから「あの椅子にしようか？」と夫にいうと
「お前がいいならいいよ」

海老に釣られた鯛になるかなぁ。

夕食を食べるために、夫をテーブルまで連れてきた。

テレビが見たいからと何時も座る椅子ではなく、奥の椅子に
座りたいと言う。
「わざわざ、狭い所に入らなくても、向こうの座布団に座ったら？」
といっても椅子に座るという。

椅子の前を空けて、夫を座らせようとした時、テーブルを掴んでいた
左手がカクッと外れて、前にのめって倒れてしまった。

何とか身体を持ち上げて、椅子に座らせようとしたが、私の力では
とても起こすことが出来ない。

やっとのことお尻が椅子に乗ったので、少し前に出そうと椅子を
動かしたら、ガキッと椅子の脚が折れてしまった。

またもや夫は座り込んで動けない。

仕方ないので何時も座る席に座らせる。

夜は夜で、お風呂に入ってパジャマを着せたら「酒が飲みたい」
という。
ベッドで寝ながら飲むのは感心しないが、持っていった。

直ぐに私を呼ぶ。
「どうしたの？」
「こぼした」
パジャマも肩のあたりがビショビショ。
「やっぱり寝ながら飲むのは良くないよ。身体起こして飲まなきゃ」
今の夫にそれは無理というものか。
思わず「飲まないと眠れないの？私も寝つきが悪いけど、眠れるよ。
飲めば夜中に何度もトイレに起きなきゃいけないし」
夫がトイレに起きる度に目が覚める。
さすがに私を起こさないように、一人で行くが私は起きてしまう。
タヌキを装って、寝たふりはしてるけど。

パジャマを着替えて、シーツの濡れた所にバスタオルをあてて、
一時しのぎにする。

もう自分では出来ると思っていても出来ないことが多いんだ。
認めたくないのかなぁ。

夫の会社の後輩達がまた飲み会に誘ってくれた。

今日は居酒屋だ。

何時もはあまり食べない夫が、生ビールを中ジョッキに
2杯ものんだ。

酒のつまみも、お作り、枝豆、里芋のきぬかずき、串焼き
豆腐ステーキ、焼きナス、穴子の天ぷら、キスの天ぷら、
お作りの中には生カキもあった。それらに一通り箸を付けたから
よく食べた。
それでも2時間位が限度で「もう帰りたい」と言う。

後輩のKさんが迎えに来て、また帰りも送ってくれた。
車の中で、お勘定の精算をしてこなかったので、夫に「いくら包む？」
と指を1本立てたら、2本と言う。
2万円を紙に包み、家まで送ってくれたKさんに「コレ、足りないかも
しれないけど・・・」と渡した。

あとで夫が「幾ら払ったんだ」と聞くので「2万円」
「2万円？、また景気よく払ったもんだな」
「だって2本って言ったじゃない」
「幾らなんでも千円じゃ少ないと思って2本出した」
「・・・いくらなんでも、今日日2千円で二人なんて有るわけないでしょ？」
「・・・」
「何時も一人当たり5千円は出してるよ」

夫は時々浦島太郎になる。
何時の時代を生きてるんだと言いたくなる。

私も2万円は払いすぎたと思うけど、何時も気にかけてくれて、
誘ってくれるんだからいいじゃない。

毎週火曜日はJAで火曜市が開かれる。

今日はお向かいのおばさんを誘ってみた。
私の目的はきゅうり。

最近きゅうりのビール漬けにはまっている。
1キロくらいずつ漬けている。
大体、10本前後が1キロだ。

とうもろこしも店で買うより安い。
たまたま、農林高校の生徒が作ったとうもろこしが置いてあった。
「たった今、先生が値札をつけて置いて行った所。新鮮ですよ」

5本で450円。店で買えば安くても100円を切ることはない。
沢山買っても食べる人が居ないし・・・と思っていたら、「チンして
冷凍しておけばいいよ」と教えてくれた。

1袋買っておばさんと分ける事にした。
牛蒡も、前に買って煮たら軟らかくて美味しかったので、買う。

桃も小さいが5個で350円と値打ちなので買ってみた。

夫に内緒でこっそり食べたが、ちょっと硬くてイマイチかな。
夫は「こんな硬いのは食えん」と絶対言うだろう。

切花も安い。

先週買ったトルコキキョウがまだ綺麗に咲いている。
今日はスプレー菊を買った。
人束、180円。

小さなガラスの瓶に飾るのに丁度いい。

おばさんもいろいろ買っていた。

外には花の苗も売っていて、おばさんはカンナとバーベナを
買っていた。

「今日はありがとね。」
喜んで貰えれば嬉しいけど、余分な支出をさせてしまったかな？

娘から婿さんが交通事故に遭ったとメールが来た。

昨夜、仕事の帰りに自宅近のバス停でバスを降り、横断歩道
を渡っていて車にはねられたとか。

怪我は頭を7針縫ったが入院は無く、家に帰ってきたと言う。
婿さんの帰りは何時も夜中に近い位遅いので、娘も孫も寝ていた
が、知らせを聞いて病院に飛んでいった。

この婿さん、前にもバイクに乗っていて、接触事故で怪我をしている。

夫が直ぐに「実家に連絡したか？」

入院した訳ではないので親には連絡したくないと言う。
親に心配かけたくない気持ちも判る。

あとで「こうだった」と笑って話せればそれでもいいかなと思う。

夫は強行に「話せ」というが娘は婿さんには逆らいたくないので
話さないと言う。
「それならオレがする」と夫は言うが、こどもが言わないのに
義理の親から連絡が入るのも如何なものかと思った。

夫の言いたいことも判るが、何故か話が大袈裟になる。

7月の初めに実家に帰るので、そのときに話すと言っていた。

夫は不満そうに「お前はオレの言うことは何も聞かん」

・・・人の話を聞かないのはどっち？・・・

後遺症が心配だが、CTでは異常はなかったとか。

私も車に乗る時は、気を引き締めて安全運転で行かねば。

朝、夫の着替えをする前に足のストレッチをしている。

私は汗かきだから、汗を流しながら、1つの動作に付き
20回繰り返す。

4つのストレッチが終わると汗びっしょりになる。
夫は未だに寒いと言うので、私の汗かきをみて理解に苦しむ
ようだ。

一生懸命やっていると「お母さん、髪が短いよ」と突然
言う。
「お母さん、可愛いね」
「あらぁ、ありがと」

なんのこっちゃ。

今まで三十ウン年一緒にいるけど、可愛いなんて言われた
事がないよ。
どうしちゃったの？。

まぁ、髪型だけ見ればワカメちゃんみたいで可愛いから、
素直に受け止めましょう。

あまり、聞きなれないこと言われると、どうかしたかと
心配になるじゃない。

昨日行った美容院は、私より少し若い位の美容師さんが一人で
やってくれた。

完全予約制で店もこじんまりとして綺麗だった。

カットしながら話すうちに、美容師さんのご主人も昨年
食道癌の手術をされたと言う。
おかげで今は元気にしているそうだ。

私が夫の事を話すと「とても、ご主人がそんな病気で大変な
毎日を送っているようには見えない」と言われた。
「中には疲れきった様子の人も見えますから」と。

そっか私はまだ深刻な状況ではないんだ。

「暗い顔しててもしょうがないから」と私。

我が家では夫が何時も暗い顔をしているので（目が見難いせいか）
私までそんな顔は出来ないよ。

夫が思い病気でもう治らないんです。
悲劇の主人公見たいな顔、そんなの私らしくない。

今はまだ身体は不自由だけど元気なんだもの。